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校長室

第4回入学式 式辞

 若葉が萌え、新しい命が芽吹いたこの佳き日に、PTA会長様、同窓会長様、PTA副会長様をはじめ、新入生のご家族の皆様のご臨席を賜り、ここに埼玉県立飯能高等学校定時制課程第四回入学式を挙行できますことは、本校にとりましてこの上ない喜びであります。

 ただ今、入学を許可しました八名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。教職員一同、皆さんを心より歓迎いたします。

 本校定時制課程は、昭和二十三年の開設以来、多くの先輩方が努力を重ね、歴史と伝統を築いてまいりました。三年前に地元の飯能南高校と統合し、新生飯能高校としてスタートしましたが、従来の伝統を受け継ぎながら、生徒一人ひとりの個性を伸ばし、社会で自立できる力を育む教育活動に取り組んでいます。

 新入生の皆さんには、本校での四年間を通じて、社会でたくましく生き抜く力を身につけてほしいと願っています。

 さて、世の中には「これは何の役に立つのだろう」と思われる学びも多くあります。たとえば、日本人研究者が十九年連続で受賞している「イグノーベル賞」という賞をご存じでしょうか。一見ユニークで、すぐには役立たないように思える研究に贈られる賞ですが、その根底には「人を笑わせ、そして考えさせる」という大切な価値が込められています。

 このような研究と同様に、学びとはすぐに結果が見えるものばかりではありません。今学んでいることが、いつどのような形で自分の役に立つかは、その時には分からないことも多いでしょう。しかし、知識や経験は確実に自分の中に蓄積され、やがて思いがけない場面で活かされます。

 遠回りに見える学びも、無駄な努力というものは決してありません。むしろ、そうした積み重ねこそが、皆さんの人生を豊かにし、支えていく力となります。

 どうか、目の前の一つ一つの学びを大切にしてください。すぐに意味が見いだせなくても慌てる必要はありません。学び続ける姿勢そのものが、皆さん自身の可能性を広げていくのです。

 私たち教職員は、皆さんの学びを全力で支援します。これからの四年間が、皆さんにとって実り多き充実した日々となることを心から願っています。

 保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。高校生として新たな一歩を踏み出したお子様の成長をお喜び申し上げます。

 高校の四年間は自立へ向けた歩みが本格化し、大きな成長の時期です。時には悩み苦しむこともあるでしょう。どうかご家庭におかれましては、励ましと叱咤を交えながら温かく見守っていただきたいと存じます。また、お子様との会話の中でぜひ学校の話題を取り上げていただき、連携してより良い成長を支えてまいりましょう。

 結びに、皆さんが飯能高校での四年間を「最高の四年間だった」と心から言える充実した日々になることを祈念し、式辞といたします。

令和八年四月九日 埼玉県立飯能高等学校 校長 西野 博